公民館のない横浜では、どのように青年教育や婦人教育が行われてきたのでしょうか。
まず、青年教育は横浜では成人学校が1950(S25)年に夜間常設校として開校し15歳以上の社会人の学びの場となっていました。
全国では、青年学級振興法が 1953(S28)年に制定され、市町村によって運営されてきました。青年学級では、勤労青年が生活に必要な職業や家事に関する知識及び技能の習得、並びに教養の向上などを目指していました。その後、高校進学率の上昇、他の学習機会の増加により、青年学級はその役割を終え、 1999(H11)年廃止となりました。
青少年に関わることとして、現在では、核家族化、少子化、共働き世帯、ひとり親世帯の増加など家庭のあり方の多様化、地域社会のコミュニティの希薄化などにより、青少年が自らの力で成長・自立できる環境が失われているという課題があります。
横浜ではこども青少年局が2006(H18)年に開局し、学校教育以外の青少年に関わる事業や支援を行っています。地域で1974(S49)年に設立した横浜ボランティア協会が横浜市青少年育成協会を経て2011(H23)年に公益財団法人「よこはまユース」となり、青少年活動支援(青少年育成センター、青少年活動スペース、放課後キッズクラブなど)を行っています。また市内4箇所のユースプラザ(不登校、ひきこもりなどの思春期・青年期の総合相談や自立に向けた若者の居場所)の運営をNPO法人が担っており、多様な青少年の課題に対応しています。
青年教育の1つの流れとしては1974(S49)年に横浜市教育文化センターが開設され、広く成人教育につながっていくことになります。(横浜市教育文化センターは2013(H25)年に閉館しましたが、市民ギャラリーは移転しています。https://ycag.yafjp.org/our_museum/ 2022年10月11日検索)(つづく)