横浜市の社会教育を辿って 1

横浜市社会教育コーナーは、他都市では公民館にあたる社会教育施設です。公民館は人々が集い、つながり、学び合う場所とされています。

 少し社会教育の流れを辿り、横浜に公民館がない理由、横浜の社会教育の特徴などを考えてみたいと思います。

 第二次世界大戦後間もない1947(S22)年にできた社会教育法では、全国に公民館をつくり社会教育を地域に振興させていくということが書かれています。戦後の復興と共に都市では中学や高校を卒業したばかりの若者が都会に集まりました。若者たちには働きながら、社会のことや専門知識を学ぶ青年教育が必要でした。また時代の変化と共に家族の形や生活様式も変わる中、知らない土地へ嫁いでくる女性や、子育てを始める女性たちのためにも、女性が学び合う婦人教育も社会教育として重要でした。

 地方から人が集まってきた横浜では公民館のような社会教育施設が必要だったにもかからず、急激な人口増加に伴う義務教育の小中学校建設等に追われ、公民館の建設までは手がまわらなかったということです。 (つづく)

横浜の社会教育を辿る